ハリー・パーマー選手/Challenge Wales
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~59g
1時間あたりの炭水化物
推奨 90g/h以上 -
~495mL
1時間あたりの水分量
推奨 250-750mL/h -
~192mg
1Lあたりのナトリウム
推奨 700-1,100mg/L -
0mg
総カフェイン(1kgあたり)
ハリーの補給戦略
エネルギー補給
炭水化物はレース中に消費する主なエネルギーです。適切なエネルギー補給を怠ると、長時間のレースでパフォーマンスが低下する主な原因となります。
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カーボ・ローディング
T – 1~4時間: 炭水化物を多く含む食事(低脂肪、低繊維)
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事前のエネルギー補給
T – 15分: 最後の炭水化物摂取
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1時間あたりの炭水化物
推奨 90g/h以上
~59g
エネルギー評価:9/10
「レース中ずっとエネルギーが充実していて、“ボンク”しそうになったことは一度もありませんでした。炭水化物の摂取量は少なめだったとは思うけど、全体的には良い状態だったし、少なくとも以前のレースで経験した胃腸系のトラブルを軽減することができました。」
※ボンク(ボンキング:Bonking)とは、運動中に体内のグリコーゲンが尽きてエネルギー切れを起こす状態を指します。サイクリング界では「ハンガーノック」とも言われています。
私たちの感想
ハリーの2024年シーズンは、胃の不快感がパフォーマンスの妨げとなり完璧なスタートとはなりませんでした。彼はトレーニングやレース中にも散発的に膨満感や腹部の痙攣に悩まされており、これらの症状を緩和するために様々な戦略を試してきました。ハリーは今回のレースで炭水化物の摂取量を減らすことを決意し、残念ながらDNFとなった今年初めのIRONMAN®南アフリカよりも約33%少ない量を摂取することができました。Walesでは胃の痛みが完全には緩和しなかったものの、ランのコースの起伏が激しいため、下り坂でリラックスするようにすれば痛みは軽減されました。ハリーは今後、レースに特化したトレーニングセッションで腸を鍛え続けることでパフォーマンスの向上につながる可能性があり、また、一部のレースで時折起こる腹部の膨満感の原因についてはさらなる医学的調査を行う必要があります。
水分補給
適切な量の水分とナトリウムを補給することは、血液量を維持し、レース当日のパフォーマンスに必要な心肺機能をサポートするために不可欠です。
1時間あたりに消費されるナトリウムと水分の絶対量も重要ですが、これらを相互に関連させて考慮することが重要です。これは「相対ナトリウム濃度」として知られており、ミリグラム/リットル (mg/L) で表されます。 1時間あたりに摂取するナトリウムの絶対量よりも、水分1リットルあたりに摂取するナトリウムの量の方が重要です。

ハリーは水分補給計画を立てるために発汗テスト(スウェットテスト)を受けました
汗のナトリウム濃度 ( mg/L ) は個々の不変的な体質として決定され、比較的安定しています。自分の汗の塩分濃度を知ることで、汗で失われるナトリウムの大部分を補うことができます。失われるナトリウムの量は200~2,000mg/Lです。
ハリーの水分喪失量は中程度ですが、最高のパフォーマンスを発揮するには、水分補給戦略を正しく行うことが依然として重要です。
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あらかじめ組み込まれた電解質
T – 60分: ~500mLの強電解質飲料を飲む
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1時間あたりの水分量
推奨 250-750mL/h
~495mL
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1Lあたりのナトリウム
推奨 700-1,100mg/L
~192mg
水分補給評価:6/10
「水分補給はもっとしっかりできていたはず。エアロを維持することを考えていたので、ボトルを移動させる必要があったのかもしれません。後ろに手を伸ばしてもう片方のボトルを掴むのを忘れていたのかもしれません。」
私たちの感想
トライアスロンでの栄養補給のロジスティクスは、通常、バイクのベストポジションを保ちできるだけ速く走ることと相容れないものです。ハリーはPH1500(ドリンクミックス)のボトルをサドルの後ろに携行ことにしましたが、レースに夢中になり、ほとんどの走行時間でその存在を忘れてしまったため全く飲みませんでした。そのため、彼の平均相対ナトリウム濃度は汗で失われる量よりもはるかに低かったのです。彼は水分不足を感じたと報告し、ランのエイドステーションは彼が望むほど頻繁には設置されていませんでした。次のレースでは、彼は電解質のボトルをバイクのよりアクセスしやすい場所に移動し、ランには電解質カプセルを忘れずに持参するつもりです。
カフェイン
カフェインは、パフォーマンスの3つの要素(炭水化物、ナトリウム、水分)に加えて、精神的および肉体的な疲労を防ぐのに役立つため、ほとんどの持久系アスリートのパフォーマンスを向上させることが証明されている数少ない成分のひとつです。
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事前のカフェイン摂取をしなかった
試合開始の数時間前にカフェインを摂取すると、エネルギーレベルが上昇したと感じられるかもしれません。
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カフェイン(1kgあたり)
0mg
私たちの感想
ハリーはこれまでの70.3®やIRONMAN®のレースではカフェインを摂取していたにもかかわらず、今回のレースではカフェインを一切摂取しませんでした。これは胃の不調の原因をトリアージ(選別)するためであり、不快感の根本原因が判明した時点でいずれカフェインを再開する可能性が高いでしょう。
ハリーの数値達成方法
ハリーがその日に食べたり飲んだりしたもののすべてです…
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レース前(30分以上)
- PH1500(ドリンクミックス)x 500mL
- ジャム付き白トースト × 3枚
- 普通の水 × 100mL
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レース前(30分未満)
- PF30ジェル × 1個
- 普通の水 × 50mL
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バイク
- PH1500(ドリンクミックス)x 250mL
- PF30ジェル × 2個
- PF90ジェル × 1個
- 普通の水 × 1.25L
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ラン
- PF30ジェル × 1.5個
- 普通の水 × 400mL
選んだ商品
PRECISIONの総合評価
満足度評価:10/10
▼ハリー
「まだお腹に少し痛みがありましたが、下り坂で少しリラックスできたので痛みは和らぎました。でも、自分のポテンシャルを発揮できたと感じているし、プロ初勝利を挙げられて嬉しいです!」
▼スタッフ
「ハリーのプロトライアスリートとしてのデビュー戦勝利は、不安定なシーズン開幕を経てのことでした。しかし、彼はついにトレーニングへの努力と献身を証明することができました。以前のレースで胃の不快感に悩まされたハリーは、レース中とレース外の栄養摂取方法を変えることでこの問題を解決しようとしています。炭水化物とカフェインの摂取量を減らしても胃の痛みは完全には軽減されなかったため、今後は戦略の様々な側面を変えていく予定です。近い将来、痛みのないレースができるようになることを願っています。」
完全な統計
全体
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炭水化物量 233g
1時間あたり59g -
総水分量 1,950mL
1時間あたり495mL -
総ナトリウム量 375mg
1時間あたり95mg -
192mg
1Lあたりのナトリウム
バイクとラン
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炭水化物量 203g
1時間あたり59g -
総水分量 1,900mL
1時間あたり549mL -
総ナトリウム量 375mg
1時間あたり108mg -
197mg
1Lあたりのナトリウム
バイク
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炭水化物量 158g
1時間あたり70g -
総水分量 1,500mL
1時間あたり668mL -
総ナトリウム量 375mg
1時間あたり167mg -
250mg
1Lあたりのナトリウム
ラン
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炭水化物量 45g
1時間あたり37g -
総水分量 400mL
1時間あたり330mL -
総ナトリウム量 0mg
1時間あたり0mg -
0mg
1Lあたりのナトリウム
データの信頼性
精度のレベルとデータの信頼性に基づいて、各ケーススタディを 1 ~ 5 で評価します。
収集されたデータと報告された数値には十分なレベルの正確さがあります。アスリートは、ほとんどの詳細情報(ブランド、フレーバー、数量の妥当な推定値)を含め、食べたり飲んだりしたものを記憶しています。ただし、データ内で行われた推定は、報告されたデータの全体的な信頼度に影響します。
※本記事は英語の記事を翻訳したものです。原文を読む
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