タボル・ヘミング選手/OCC by UTMB
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~83g
1時間あたりの炭水化物
推奨 75g/h以上 -
~616mL
1時間あたりの水分量
推奨 500-1,000mL/h -
~583mg
1Lあたりのナトリウム
推奨 700-1,100mg/L -
~5.4mg
総カフェイン
推奨 3-6mg/kg

タボルの補給戦略
エネルギー補給
炭水化物はレース中に消費する主なエネルギーです。適切なエネルギー補給を怠ると、長時間のレースでパフォーマンスが低下する主な原因となります。
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カーボ・ローディング
T – 1~4時間: 炭水化物を多く含む食事(低脂肪、低繊維)
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事前のエネルギー補給
T – 15分: 最後の炭水化物摂取
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1時間あたりの炭水化物
推奨 75g/h以上
~83g
エネルギー評価:6/10
「エネルギー不足という感じはしなかったけど、レースが進むにつれて、30分の制限時間外に炭水化物を摂るようになりました。だから、もっと炭水化物を摂ってもよかったかもしれません。」
私たちの感想
タボルはレース中、 PF300フロージェルとPF30ジェルを組み合わせて1時間あたり70~80gの炭水化物を摂取することを計画していました。これは、レース前に彼女が腸を鍛えて許容量にしていた量だったからです。しかし、綿密に計画していたにもかかわらず、タボルは計画を逸脱し、序盤にかなりの量の炭水化物を摂取してしまいました。44km地点に到達するまでに、彼女はレース全体の予定摂取量をほぼすべて消費してしまいました。残念ながら他の理由により、この時点でリタイアせざるを得ませんでした。タボルがレースについて話してくれた時、彼女がエネルギー不足を感じておらず、このやや多めの炭水化物摂取の恩恵を受けていると感じていることは明らかでした。今後は、推奨量の上限である1時間あたり90gを目指すのが彼女にとって有益でしょう。レース中と同様に、高強度の運動中にこのやや多めの炭水化物の摂取に耐えられるかを確認するために、タボルがトレーニングで時間を割いてこれを実践する価値はあるでしょう。
水分補給
適切な量の水分とナトリウムを補給することは、血液量を維持し、レース当日のパフォーマンスに必要な心肺機能をサポートするために不可欠です。
1時間あたりに消費されるナトリウムと水分の絶対量も重要ですが、これらを相互に関連させて考慮することが重要です。これは「相対ナトリウム濃度」として知られており、ミリグラム/リットル (mg/L) で表されます。 1時間あたりに摂取するナトリウムの絶対量よりも、水分1リットルあたりに摂取するナトリウムの量の方が重要です。

タボルは水分補給計画を立てるために発汗テスト(スウェットテスト)を受けました
汗のナトリウム濃度 ( mg/L ) は個々の不変的な体質として決定され、比較的安定しています。自分の汗の塩分濃度を知ることで、汗で失われるナトリウムの大部分を補うことができます。失われるナトリウムの量は200~2,000mg/Lです。
タボルの水分喪失量は中程度ですが、暑くて湿度が高いときには適切な水分補給戦略をとることが依然として重要です。このような状況では発汗量が多くなり、レース期間中に大幅な水分損失につながる可能性があるからです。
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事前の電解質補給をしなかった
レース前に強力な電解質飲料を飲んでいれば、最適な水分補給の状態でスタートできたかもしれません。
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1時間あたりの水分量
推奨 500-1,000mL/h
~616mL
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1Lあたりのナトリウム
推奨 700-1,100mg/L
~583mg
水分補給評価:7/10
「今までで一番たくさん水分を摂りましたが、とにかく暑かったです。汗をかきすぎて、登っている時に足に手をついていられないほどでした。」
私たちの感想
タボルは、 PH1500のソフトフラスク1本を持ってレースをスタートしました。レース中、チェックポイントで定期的にこれを消費し、補充することで、汗とナトリウムの喪失を確実に補給することを目指しました。ソフトフラスクで補給した電解質に加えて、タボルはエイドステーションで飲んだ水に数個の電解質カプセルを追加して、総ナトリウム摂取量を増やしました。暑さのため、タボルは予想よりもはるかに多くの水を消費したため、摂取した液体の平均相対ナトリウム濃度は、汗で失われたナトリウムよりも低くなりました。タボルは、アルジャンティエールのチェックポイントへの下り坂で何度か痙攣を起こしたため、バックパックに電解質カプセルをいくつか追加で入れておくことをお勧めします。そうすれば、彼女がより多くの水を飲むようになった場合でも、より理想的なナトリウム摂取量を維持して痙攣を緩和し、今後のレースでの発汗による喪失分をよりよくサポートすることができます。
カフェイン
カフェインは、パフォーマンスの3つの要素(炭水化物、ナトリウム、水分)に加えて、精神的および肉体的な疲労を防ぐのに役立つため、ほとんどの持久系アスリートのパフォーマンスを向上させることが証明されている数少ない成分のひとつです。
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カフェイン入り
T – 0-4時間: 最後にカフェインを摂取
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カフェイン(1kgあたり)
推奨 3-6mg/kg
~5.4mg
私たちの感想
タボルはこれまで、パフォーマンス向上のためレース中にカフェインを摂取してきました。私たちがサポートする多くのアスリートと同様に、スタートラインに向かう直前にPF30カフェインジェルで事前にカフェインを摂取していました。さらに、レース中にもPF30カフェインジェルを2回摂取し、体内のカフェイン濃度を一定に保つことでエルゴジェニック効果※を確実に得られるようにしました。全体的に、彼女のカフェイン摂取量はこの距離と強度のレースにおける推奨ガイドラインの範囲内でした。
※エルゴジェニック効果とは、サプリメントや特定の食品、マッサージ、メンタルトレーニングなどによって通常時の状態を超えるパフォーマンスを引き出す効果のことです。食品業界においてはそのような効果または効果を持つサプリメントを「エルゴジェニックエイド」とも呼びます。
タボルの数値達成方法
タボルがその日に食べたり飲んだりしたもののすべてです…
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レース前(30分以上)
- ミルク入りコーヒー × 200mL
- エナジーバー(炭水化物34g) × 1本
- クロワッサン × 0.5個
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レース前(30分未満)
- PF30カフェインジェル × 1個
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レース中
- PH1500(ドリンクミックス)× 500mL
- PH電解質カプセル × 4個
- PF300フロージェル × 0.9
- PF30ジェル × 1個
- PF30カフェインジェル × 2個
- 普通の水 × 2.5L
選んだ商品
PRECISIONの総合評価
満足度評価:5/10
▼タボル
「リタイヤしたのは残念でしたが、今後のレースに向けて水分補給とエネルギー補給の計画をどう立てれば良いか、多くのことを学びました。」
▼スタッフ
「タボルはレース序盤から好スタートを切り、DNF(リタイア)までのほとんどの時間、トップ3圏内にいました。レース後、 PRECISION Fuel & Hydration(プレシジョン)スポーツサイエンスチームと彼女の栄養戦略について話し合った結果、改善できる点がいくつかあることがわかりました。タボルは炭水化物の摂取量を少し増やす予定です。また、レース中の発汗によるナトリウム喪失を補い、痙攣を軽減するために、電解質カプセルも追加で持参する予定です。」
完全な統計
全体
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炭水化物量 405g
1時間あたり83g -
総水分量 3,000mL
1時間あたり616mL -
総ナトリウム量 1,750mg
1時間あたり360mg -
583mg
1Lあたりのナトリウム -
カフェイン総量300mg
1kgあたり5.4mg
データの信頼性
精度のレベルとデータの信頼性に基づいて、各ケーススタディを 1 ~ 5 で評価します。
報告されたデータの正確さには十分な信頼性があります。アスリートは、ある程度の誤差がある可能性のある推定値をいくつか含んでいるにもかかわらず、数値が摂取量をほぼ反映していると感じています。摂取量の大部分は、とても詳細に記録されています(ほとんどの量は、ボトル、ブランド、数量、フレーバーの使用により判明しています)。数値は非常に妥当であり、以前のデータ記録と一致しています(アスリートが以前にデータを収集している場合)。
※本記事は英語の記事を翻訳したものです。原文を読む
Precision Fuel & Hydration とその従業員および代表者は医療専門家ではなく、いかなる種類の医師免許や資格も保有しておらず、医療行為も行っていません。 Precision Fuel & Hydration が提供する情報およびアドバイスは、医学的なアドバイスではありません。 Precision Fuel & Hydration が提供するアドバイスや情報に関して医学的な質問がある場合は、医師または他の医療専門家に相談する必要があります。当記事の内容については公平かつ正確を期していますが、利用の結果生じたトラブルに関する責任は負いかねますのでご了承ください。