ケリー・オマラ選手/Big Alta 50km
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~35g
1時間あたりの炭水化物
推奨 75g/h以上 -
~441mL
1時間あたりの水分量
推奨 250-750mL/h -
~407mg
1Lあたりのナトリウム
推奨 300-700mg/L -
0mg
総カフェイン(1kgあたり)
ケリーの補給戦略
エネルギー補給
炭水化物はレース中に消費する主なエネルギーです。適切なエネルギー補給を怠ると、長時間のレースでパフォーマンスが低下する主な原因となります。
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カーボ・ローディングをしなかった
1~4時間前に炭水化物を多く含む食事(低脂肪・低繊維)を摂ると、最適なエネルギーを補給してスタートできます。
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事前のエネルギー補給をしなかった
30分前までに炭水化物を摂取すると良いでしょう。
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1時間あたりの炭水化物
推奨 75g/h以上
~35g
エネルギー評価:5/10
「大量に食べたわけではなく、すべて4時間以内に済ませたのですが、気分が悪くなったり空腹になったりすることはありませんでした。」
私たちの感想
レース序盤の転倒して足首を捻挫したため、ケリーのエネルギーレベルはすぐに試されました。彼女はPF30ジェルとPF30チューを数個、さらにいくつかの他のエネルギー源を携行しましたが、全体的な平均摂取量は、この距離と強度のレースに推奨される炭水化物摂取量を下回っていました。レース前のセッションでは、彼女は腸がより多くの炭水化物に耐えられるようにトレーニングしており、1時間あたり約60gまで増やしていましたが、レース当日にはこの目標値に達しませんでした。練習走行では4時間後に吐き気に気づき、レース中に特に「ボンク※」したわけではありませんでしたが、その後同じ吐き気を経験し、最終的に43kmでリタイアすることにしました。また、予想よりも気温が高かったため、彼女の消化器系の機能に悪影響を及ぼした可能性があります。
※ボンキング(Bonking)とは、運動中に体内のグリコーゲンが尽きてエネルギー切れを起こす状態を指します。サイクリング界では「ハンガーノック」とも言われています。
水分補給
適切な量の水分とナトリウムを補給することは、血液量を維持し、レース当日のパフォーマンスに必要な心肺機能をサポートするために不可欠です。
1時間あたりに消費されるナトリウムと水分の絶対量も重要ですが、これらを相互に関連させて考慮することが重要です。これは「相対ナトリウム濃度」として知られており、ミリグラム/リットル (mg/L) で表されます。 1時間あたりに摂取するナトリウムの絶対量よりも、水分1リットルあたりに摂取するナトリウムの量の方が重要です。

ケリーは水分補給計画を立てるために発汗テスト(スウェットテスト)を受けました
汗のナトリウム濃度 ( mg/L ) は個々の不変的な体質として決定され、比較的安定しています。自分の汗の塩分濃度を知ることで、汗で失われるナトリウムの大部分を補うことができます。失われるナトリウムの量は200~2,000mg/Lです。
ケリーの水分喪失量は少ない方ですが、最高のパフォーマンスを発揮したいのであれば、水分補給戦略を正しく行うことが依然として重要です。
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事前の電解質補給をしなかった
レース前に強力な電解質飲料を飲んでいれば、最適な水分補給の状態でスタートできたかもしれません。
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1時間あたりの水分量
推奨 250-750mL/h
~441mL
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1Lあたりのナトリウム
推奨 300-700mg/L
~407mg
水分補給評価:4/10
「明らかにいつもより汗をかいていたような気がしました。特に暑さの割にナトリウムの摂取量が足りなかったと思います。ここ4ヶ月は雨が降って寒かったのですが、結局は晴れて暑くなりました。」
私たちの感想
ケリーはまず炭水化物&電解質のミックスドリンクをフラスクに1杯入れてナトリウムをしっかり摂取し、その後は主にボトルに普通の水を補充しました。彼女はそれほど塩分を多く必要とするタイプではないのですが、暑さとレースの激しさで予想以上に発汗量が多くなりました。次回は、例えばPH1000をボトルに混ぜてレース中に補給するなど電解質を追加で携行することで、より一貫性があり気温の高い天候でも喪失を補える戦略を立てることができるでしょう。さらに、特にレース開始直後から大量の汗をかいていたことを考えると、より強力な電解質(PH1500など)を事前に補給しておくことで最適な水分補給状態を維持し、早い段階で脱水症状に陥らないようにするのに役立ちます。
カフェイン
カフェインは、パフォーマンスの3つの要素(炭水化物、ナトリウム、水分)に加えて、精神的および肉体的な疲労を防ぐのに役立つため、ほとんどの持久系アスリートのパフォーマンスを向上させることが証明されている数少ない成分のひとつです。
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事前のカフェイン摂取をしなかった
試合開始の数時間前にカフェインを摂取すると、エネルギーレベルが上昇したと感じられるかもしれません。
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カフェイン(1kgあたり)
推奨 3~6mg/kg
0mg
私たちの感想
ケリーはレース当日の朝、最小限のカフェインを摂取しましたが、高濃度のカフェインは意図的に避ける傾向があり(心拍数が上がるため)、そのためレース戦略の一環としてカフェインを摂取しないことを選択しました。カフェイン入りの製品は、そのエルゴジェニック効果※からスポーツでよく使用されますが、各アスリートが自分に適しているかどうかを判断することが重要です。
※エルゴジェニック効果とは、サプリメントや特定の食品、マッサージ、メンタルトレーニングなどによって通常時の状態を超えるパフォーマンスを引き出す効果のことです。食品業界においてはそのような効果または効果を持つサプリメントを「エルゴジェニックエイド」とも呼びます。
ケリーの数値達成方法
ケリーがその日に食べたり飲んだりしたもののすべてです…
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レース前(30分以上)
- ゆで卵 × 2個
- ベーグル × 1個
- カフェイン入りアイスティー(カフェイン約30mg)× 300mL
- 普通の水 × 350mL
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レース中
- PF炭水化物&電解質ドリンクミックス × 565mL
- PF30ジェル × 2個
- PF30チュー × 2個
- 普通の水 × 1.6L
- エナジージェル(炭水化物26g)× 1個
- ミニワッフル(炭水化物6g)× 1枚
- 保湿パウダー × 1杯分
選んだ商品
PRECISIONの総合評価
満足度評価:2/10
▼ケリー
「いくつか理由があって43kmくらいでリタイアしました。その時点で家から数ブロックのところにいて、頭痛、吐き気、めまいに本当に悩まされていたので、もうこれ以上は無理だと思ったんです。」
▼スタッフ
「レースはケリーの期待通りにはいきませんでしたが、今後のレースに向けた学びの機会となり、彼女にとって確かな実績となりました。今後は、水分補給の際に電解質を補給できるようボトルを携行し、より高温・高強度での腸トレーニングに時間をかけることで積極的なエネルギー補給戦略を実践できるようにすることをお勧めします。そうすれば、レース当日はそれほど「新しい」刺激にならず、精神的にも生理的にも、エネルギー補給と水分補給の戦略を練習することができます。」
完全な統計
全体
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炭水化物量 192g
1時間あたり35g -
総水分量 2,425mL
1時間あたり441mL -
総ナトリウム量 986mg
1時間あたり179mg -
407mg
1Lあたりのナトリウム
データの信頼性
精度のレベルとデータの信頼性に基づいて、各ケーススタディを 1 ~ 5 で評価します。
収集されたデータと報告された数値には十分なレベルの正確さがあります。アスリートは、ほとんどの詳細情報(ブランド、フレーバー、数量の妥当な推定値)を含め、食べたり飲んだりしたものを記憶しています。ただし、データ内で行われた推定は、報告されたデータの全体的な信頼度に影響します。
※本記事は英語の記事を翻訳したものです。原文を読む
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