ドン・ライヘルト選手/ USA 24時間走全米選手権
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~61g
1時間あたりの炭水化物
推奨 60g/h以上 -
~608mL
1時間あたりの水分量
推奨 250-750mL/h -
~1,436mg
1Lあたりのナトリウム
推奨 800-1,200mg/L -
~2.7mg
総カフェイン
推奨 3-6mg/kg
ドンの補給戦略
エネルギー補給
炭水化物はレース中に消費する主なエネルギーです。適切なエネルギー補給を怠ると、長時間のレースでパフォーマンスが低下する主な原因となります。
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カーボ・ローディング
T – 1~4時間: 炭水化物を多く含む食事(低脂肪、低繊維)
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事前のエネルギー補給
T – 15分: 最後の炭水化物摂取
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1時間あたりの炭水化物
推奨 60g/h以上
~61g
エネルギー評価:9/10
「肉体的に疲れたということはなかったのですが、午後10時頃にかなり眠くなってきてしまったので、予定より早くカフェインを摂取し始めました。」
私たちの感想
経験豊富な長距離ランナーであるドンは、何時間も走り続けるためのエネルギー補給と水分補給の技術に精通しています。そのため、彼はレースに必要な基本的なエネルギーを供給するだけでなく、ドンのお気に入りのスナックも計画に取り入れ、恐ろしい味覚疲労を防ぐ戦略を編み出しました。アボカドとピーナッツバターのトルティーヤ、時々ピーナッツバターとジャムのサンドイッチがうまく機能しているようで、彼は胃の不調も全く感じませんでした。彼のエネルギーが「低下」したのは、足に水ぶくれができたことにより緊張し始めた臀部をストレッチするために少し立ち止まった時だけでした。このエネルギーの低下は、血液中のブドウ糖の需要が減少し、身体がインスリン分泌によって非運動時のレベルに戻そうとしたことが原因と考えられます。幸いなことに、ドンはこの時点で他を大きくリードしていたため、レースに悪影響はありませんでした。
水分補給
適切な量の水分とナトリウムを補給することは、血液量を維持し、レース当日のパフォーマンスに必要な心肺機能をサポートするために不可欠です。
1時間あたりに消費されるナトリウムと水分の絶対量も重要ですが、これらを相互に関連させて考慮することが重要です。これは「相対ナトリウム濃度」として知られており、ミリグラム/リットル (mg/L) で表されます。 1時間あたりに摂取するナトリウムの絶対量よりも、水分1リットルあたりに摂取するナトリウムの量の方が重要です。
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あらかじめ組み込まれた電解質
T – 60分: ~500mLの強電解質飲料を飲む
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1時間あたりの水分量
推奨 250-750mL/h
~608mL
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1Lあたりのナトリウム
推奨 800-1,200mg/L
~1,436mg
水分補給評価:9/10
「ボトルに何かを入れて、それから普通の水を交互に飲むのがすごく効果的で、全く飽きもしませんでした。喉も渇かなかったので、きっと正しい方法を行えていたんだと思います!」
私たちの感想
ドンのレース前計画は、24時間を通して一貫した平均水分摂取量を維持することでした。この計画は、大雨が降った前半の寒波の際にのみわずかに崩れました。PF炭水化物&電解質ドリンクミックスとPH1500のボトルを約2kmごとに交互に飲み、間に普通の水を少し飲むことで、ドンは平均以上の発汗によるナトリウム喪失を抑えていました。彼の汗中のナトリウム濃度の正確な値は不明ですが、長時間のトレーニングセッション後に感じる塩分への渇望とトレーニングウェアに残る白い跡から、彼のナトリウム濃度は中程度から高いことが推測されます。この理由と、このレース中の水分補給戦略に関する彼の優れた主観的評価を合わせると、ドンは喪失と摂取量をうまくバランスさせていたと考えられます。とはいえ、誰もが1Lあたり1500mg近く摂取することを推奨するわけではないため、発汗テスト(スウェットテスト)で彼の正確な発汗中のナトリウム濃度を確認できるまでは、この結果は「イエロー」と評価されます。
カフェイン
カフェインは、パフォーマンスの3つの要素(炭水化物、ナトリウム、水分)に加えて、精神的および肉体的な疲労を防ぐのに役立つため、ほとんどの持久系アスリートのパフォーマンスを向上させることが証明されている数少ない成分のひとつです。
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カフェイン入り
T – 0-4時間: 最後にカフェインを摂取
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カフェイン(1kgあたり)
推奨 3-6mg/kg
~2.7mg
私たちの感想
ドンは、この24時間レースの約16時間後までカフェイン摂取を遅らせることにしました。これは、自然な概日リズムに伴う眠気を抑えるのに役立つと考えたからです。しかし実際には、予定より早く疲労を感じ始めたため、予定より2時間早く最初のPF30カフェインジェルを摂取することにしました。また、100mgのジェルを一気に摂取した後、神経過敏と軽い頭痛も感じました。次のレースでは、ドンにはジェルを少量ずつ、より長い時間かけて摂取することをお勧めします。そうすれば、数時間断食しても身体に負担がかからず、代わりにエルゴジェニック効果※を得ることができます。さらに、摂取量を少し増やすことで最大限の効果が得られる可能性がありますが、そのためにはドンがさらに試行錯誤する必要があるでしょう。
※エルゴジェニック効果とは、サプリメントや特定の食品、マッサージ、メンタルトレーニングなどによって通常時の状態を超えるパフォーマンスを引き出す効果のことです。食品業界においてはそのような効果または効果を持つサプリメントを「エルゴジェニックエイド」とも呼びます。
ドンの数値達成方法
ドンがその日に食べたり飲んだりしたもののすべてです…
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レース前(30分以上)
- PH1500(ドリンクミックス)× 500mL
- ブラックコーヒー × 300mL
- プロテインシェイク × 1杯
- ピーナッツバター入りプレーンベーグル × 1個
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レース前(30分未満)
- PF30ジェル × 1個
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レース中
- PH1500(ドリンクミックス)× 5L
- PF炭水化物&電解質ドリンクミックス(1.5倍濃度)× 7.5L
- PF30ジェル × 6個
- PF30カフェインジェル × 2個
- PF30チュー × 4個
- 普通の水 × 1.4L
- ピーナッツチョコレートバー × 2本
- マッシュポテト × 1カップ
- ピーナッツバターとジャムのサンドイッチ × 2.5個
- アボカドとトルティーヤのラップサンド × 3個
- ソーダ水 × 700mL
選んだ商品
PRECISIONの総合評価
満足度評価:8 /10
▼ドン
「このレースについては複雑な気持ちです。もちろん、全米チャンピオンになれたことは嬉しいですが、来年の世界選手権代表に選ばれるための145マイルという基準には届きませんでした。これからはこれに焦点を絞り、今回のレースがかなり「楽」に走れたことを本当に嬉しく思います。これからはもっと良いレースを積み上げていくしかないですから。」
▼スタッフ
「自走式トレッドミルで3度の世界記録保持者であるドンは、精神的な刺激をほとんど受けずに超長距離走の浮き沈みを乗り越えるにはどうすれば良いかを熟知しています。この2kmの周回コースを24時間走るレースは、その真髄を改めて証明しました。そして、的確なエネルギー補給と水分補給戦略によって、彼は24時間走全米選手権という輝かしい長距離走の記録に新たな1ページを加えることに成功しました。レース開始直後から少量のカフェインを摂取することで、夜中に経験したようなエネルギーのピークと谷を回避できたかもしれません。さらに、もしライバルたちからもう少しプレッシャーをかけられていれば、立ち止まったり歩いたりすることに伴うエネルギーレベルの低下も避けられたかもしれません。」
完全な統計
全体
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炭水化物量 1,469g
1時間あたり61g -
総水分量 14,600mL
1時間あたり608mL -
総ナトリウム量 20,963mg
1時間あたり873mg -
1,436mg
1Lあたりのナトリウム -
カフェイン総量200mg
1kgあたり2.7mg
データの信頼性
精度のレベルとデータの信頼性に基づいて、各ケーススタディを 1 ~ 5 で評価します。
報告されたデータの正確さには十分な信頼性があります。アスリートは、ある程度の誤差がある可能性のある推定値をいくつか含んでいるにもかかわらず、数値が摂取量をほぼ反映していると感じています。摂取量の大部分は、とても詳細に記録されています(ほとんどの量は、ボトル、ブランド、数量、フレーバーの使用により判明しています)。数値は非常に妥当であり、以前のデータ記録と一致しています(アスリートが以前にデータを収集している場合)。
※本記事は英語の記事を翻訳したものです。原文を読む
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