ダン・ジョーンズ選手/CCC by UTMB
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~115g
1時間あたりの炭水化物
推奨 90g/h以上 -
~764mL
1時間あたりの水分量
推奨 750-1,250mL/h -
~1,009mg
1Lあたりのナトリウム
推奨 400-800mg/L -
~6.8mg
総カフェイン
推奨 3-6mg/kg
画像出典:Matt Bouch
ダンの補給戦略
エネルギー補給
炭水化物はレース中に消費する主なエネルギーです。適切なエネルギー補給を怠ると、長時間のレースでパフォーマンスが低下する主な原因となります。
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カーボ・ローディング
T – 1~4時間: 炭水化物を多く含む食事(低脂肪、低繊維)
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事前のエネルギー補給
T – 15分: 最後の炭水化物摂取
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1時間あたりの炭水化物
推奨 90g/h以上
~115g
エネルギー評価:7/10
「レース後半で調子が悪くなるまでは最高の気分だったけど、その後は最後まで頑張り続ける戦いになりました。」
私たちの感想
最近のレースでは、ダンは私たちの推奨に沿って1時間あたり90~100gの炭水化物を摂取しています。CCCでは、山岳地帯での全体的なレース強度を高めるために、この摂取量を1時間あたり100~110gに増やす計画を立てました。彼はこの計画を完璧に守り、主にPF炭水化物&電解質ドリンクミックスとPF300フロージェル、さらにいくつかのチェックポイントでの「緊急用コーラ」から、平均して1時間あたり約115gの炭水化物を摂取しました。全体的に、ダンは胃腸の快適さはまずまずだったと述べていますが、レース後半で胃腸の問題を起こしたようです。これは、トリエント(71km)と次のクルーがいるチェックポイントであるヴァロルシーヌ(82km)の間で1時間あたり約161gの炭水化物を摂取したことと関係している可能性があります。ダンは、その高摂取量に耐えられるように腸を鍛えていなかったからです。
水分補給
適切な量の水分とナトリウムを補給することは、血液量を維持し、レース当日のパフォーマンスに必要な心肺機能をサポートするために不可欠です。
1時間あたりに消費されるナトリウムと水分の絶対量も重要ですが、これらを相互に関連させて考慮することが重要です。これは「相対ナトリウム濃度」として知られており、ミリグラム/リットル (mg/L) で表されます。 1時間あたりに摂取するナトリウムの絶対量よりも、水分1リットルあたりに摂取するナトリウムの量の方が重要です。

ダンは水分補給計画を立てるために発汗テスト(スウェットテスト)を受けました
汗のナトリウム濃度 ( mg/L ) は個々の不変的な体質として決定され、比較的安定しています。自分の汗の塩分濃度を知ることで、汗で失われるナトリウムの大部分を補うことができます。失われるナトリウムの量は200~2,000mg/Lです。
ダンの水分喪失量は少ない方ですが、暑くて湿度が高いときには適切な水分補給戦略をとることが依然として重要です。このような状況では発汗量が多くなり、レース期間中に大幅な水分損失につながる可能性があるからです。
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事前の電解質補給をしなかった
レース前に強力な電解質飲料を飲んでいれば、最適な水分補給の状態でスタートできたかもしれません。
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1時間あたりの水分量
推奨 750-1,250mL/h
~764mL
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1Lあたりのナトリウム
推奨 400-800mg/L
~1,009mg
水分補給評価:9/10
「最初はもっと飲んでもよかったかもしれないけど、それほど暑くはありませんでした。でも全体的に水分補給戦略には満足しています。」
私たちの感想
ダンは中程度の塩分を多く含む汗をかくタイプであるため、PF炭水化物&電解質ドリンクミックスと電解質カプセルを使い、ナトリウム摂取量と喪失量を一致させています。この戦略は最近のレースではうまく機能しており、ナトリウムと水分摂取量と並行して、炭水化物の摂取量を効率的に維持することができています。CCCでの数値を詳しく見ると、レース前半(約54kmまで)の相対ナトリウム濃度は、予想される発汗喪失量よりも低くなっています。これは主に、ダンが無人のチェックポイントや小川、谷から定期的にソフトフラスクに普通の水を補充していたのですが、レースの早い段階で電解質カプセルを落としたためです。これがレース中の痙攣の一因であった可能性がありますが、幸いなことに、最初の有人チェックポイント(シャンペックスラック、約54km)で電解質カプセルを受け取ると、彼はこの症状を振り払うことができました。彼は下り坂で引き続き痙攣を起こしていましたが、特にレース後半の汗による喪失と水分とナトリウムの摂取量が一致していたことから、これは筋肉疲労によるものだと彼は感じていました。
カフェイン
カフェインは、パフォーマンスの3つの要素(炭水化物、ナトリウム、水分)に加えて、精神的および肉体的な疲労を防ぐのに役立つため、ほとんどの持久系アスリートのパフォーマンスを向上させることが証明されている数少ない成分のひとつです。
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事前のカフェイン摂取をしなかった
試合開始の数時間前にカフェインを摂取すると、エネルギーレベルが上昇したと感じられるかもしれません。
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カフェイン(1kgあたり)
推奨 3-6mg/kg
~6.8mg
私たちの感想
ダンはレース前の朝にカフェインを摂取せず、その代わりにレース中にカフェインのエルゴジェニック効果※を温存することにしました。彼は定期的にPF30カフェインジェルを使用し、血中の刺激剤の循環濃度を一定に保ちました。ダンのカフェイン摂取量は、いくつかのチェックポイントで飲んだ追加のコーラのせいか、推奨範囲の3~6mg/kgを上回っていました。彼のカフェインへの耐性とレースでのカフェイン使用経験を考慮すると、この摂取による悪影響はなく、むしろ彼には効果的だったようです。
※エルゴジェニック効果とは、サプリメントや特定の食品、マッサージ、メンタルトレーニングなどによって通常時の状態を超えるパフォーマンスを引き出す効果のことです。食品業界においてはそのような効果または効果を持つサプリメントを「エルゴジェニックエイド」とも呼びます。
ダンの数値達成方法
ダンがその日に食べたり飲んだりしたもののすべてです…
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レース前(30分以上)
- PF炭水化物&電解質ドリンクミックス × 750mL
- ジャムを塗った白いトースト × 1枚
- ハチミツをかけた白いトースト × 1枚
- バター付きバケット × 0.25
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レース前(30分未満)
- PF300フロージェル × 0.1
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レース中
- PH電解質カプセル × 11個
- PF炭水化物&電解質ドリンクミックス × 4.6L
- PF300フロージェル × 1.5個
- PF30チュー × 1.5個
- PF30カフェインジェル × 4個
- PF90ジェル × 2個
- 普通の水 × 2.8L
- コーラ × 700mL
選んだ商品
PRECISIONの総合評価
満足度評価:8/10
▼ダン
「また大きなレースで表彰台を逃したことは悔しいですが、今日も素晴らしい一日だったし、最後に見せた粘り強さを誇りに思います。」
▼スタッフ
「ダンはレース中に何度か胃腸の問題や痙攣に苦しんだにもかかわらず、CCCで総合4位を獲得し、真の戦闘力を発揮しました。今年のWestern States100耐久レースでのパフォーマンスと同様に、最適なエネルギーを得るために推奨される上限の炭水化物を無理なく摂取し、腸トレーニングの成果を実証しました。」
完全な統計
全体
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炭水化物量 1,225g
1時間あたり115g -
総水分量 8,100mL
1時間あたり764mL -
総ナトリウム量 8,175mg
1時間あたり771mg -
1,009mg
1Lあたりのナトリウム -
カフェイン総量468mg
1kgあたり6.8mg
データの信頼性
精度のレベルとデータの信頼性に基づいて、各ケーススタディを 1 ~ 5 で評価します。
報告されたデータの正確さには十分な信頼性があります。アスリートは、ある程度の誤差がある可能性のある推定値をいくつか含んでいるにもかかわらず、数値が摂取量をほぼ反映していると感じています。摂取量の大部分は、とても詳細に記録されています(ほとんどの量は、ボトル、ブランド、数量、フレーバーの使用により判明しています)。数値は非常に妥当であり、以前のデータ記録と一致しています(アスリートが以前にデータを収集している場合)。
※本記事は英語の記事を翻訳したものです。原文を読む
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