カレブ・オルソン選手/CCC by UTMB
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~103g
1時間あたりの炭水化物
推奨 90g/h以上 -
~444mL
1時間あたりの水分量
推奨 500-1,000mL/h -
~1,049mg
1Lあたりのナトリウム
推奨 400-800mg/L -
~4.3mg
総カフェイン
推奨 3-6mg/kg

カレブの補給戦略
エネルギー補給
炭水化物はレース中に消費する主なエネルギーです。適切なエネルギー補給を怠ると、長時間のレースでパフォーマンスが低下する主な原因となります。
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カーボ・ローディング
T – 1~4時間: 炭水化物を多く含む食事(低脂肪、低繊維)
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事前のエネルギー補給
T – 15分: 最後の炭水化物摂取
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1時間あたりの炭水化物
推奨 90g/h以上
~103g
エネルギー評価:7/10
「以前のレースと同じようなエネルギー補給プランで臨みましたが、これはうまくいっていると思います。ただ、レース終盤は少しお腹が空いてきました。」
私たちの感想
3度目のCCC挑戦におけるカレブのエネルギー補給戦略はシンプルで分かりやすく、レースに精神力を集中させることができました。彼はPFジェルをリュックに詰めてレースをスタートし、3か所のクルーが配置されたエイドステーションでさらに補給しました。これは、ウルトラマラソンを走るエリートのサブグループでみられる傾向で、アスリートはレースの大半をジェルやその他のスポーツ栄養に頼っており、以前は「本物の食べ物」をもっと取り入れることが必須であると信じられていました。カレブの一貫した大量のジェル摂取はすべての人に適しているわけではありませんが、彼はこれらの大会に備えてほぼ毎日腸トレーニングをしており、このレースを通して胃の不快感を感じなかったことを考えると、明らかにその成果が表れています。頻繁な腸のトレーニングは、100g/h以上を11時間以上維持するために非常に重要であり、カレブは今シーズン2度目の達成となりました。
水分補給
適切な量の水分とナトリウムを補給することは、血液量を維持し、レース当日のパフォーマンスに必要な心肺機能をサポートするために不可欠です。
1時間あたりに消費されるナトリウムと水分の絶対量も重要ですが、これらを相互に関連させて考慮することが重要です。これは「相対ナトリウム濃度」として知られており、ミリグラム/リットル (mg/L) で表されます。 1時間あたりに摂取するナトリウムの絶対量よりも、水分1リットルあたりに摂取するナトリウムの量の方が重要です。

カレブは水分補給計画を立てるために発汗テスト(スウェットテスト)を受けました
汗のナトリウム濃度 ( mg/L ) は個々の不変的な体質として決定され、比較的安定しています。自分の汗の塩分濃度を知ることで、汗で失われるナトリウムの大部分を補うことができます。失われるナトリウムの量は200~2,000mg/Lです。
カレブの水分喪失量は少ない方ですが、暑くて湿度が高いときには適切な水分補給戦略をとることが依然として重要です。このような状況では発汗量が多くなり、レース期間中に大幅な水分損失につながる可能性があるからです。
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あらかじめ組み込まれた電解質
T – 60分: ~500mLの強電解質飲料を飲む
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1時間あたりの水分量
推奨 500-1,000mL/h
~444mL
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1Lあたりのナトリウム
推奨 400-800mg/L
~1,049mg
水分補給評価:7/10
「明らかに最初のうちは水分を十分に摂っていなかったので、最初の3~4時間は何度かドリンクステーションに行きたくてたまらなかったです。吐き気も伴ったので、次回はもっと積極的に行動する必要があると思います。」
私たちの感想
カレブはこれまで吐き気や脱水症状に悩まされてきましたが、ナトリウムと水分の摂取量をより計算された方法に変えてからは、こうした症状を克服できています。残念ながら、レース序盤の気温の上昇にカレブは不意を突かれ、中程度から高い発汗量に対して最初の4~5時間は水分補給が足りなかったようです。レース後半では、50km地点からゴール地点までの間に水分摂取量を約350ml/hから約560ml/hに増やしました。次回はアイスバンダナで体温を下げ、飲用用にソフトフラスクを余分に用意すれば、過度の脱水症状を軽減できるでしょう。
カフェイン
カフェインは、パフォーマンスの3つの要素(炭水化物、ナトリウム、水分)に加えて、精神的および肉体的な疲労を防ぐのに役立つため、ほとんどの持久系アスリートのパフォーマンスを向上させることが証明されている数少ない成分のひとつです。
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カフェイン入り
T – 0-4時間: 最後にカフェインを摂取
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カフェイン(1kgあたり)
推奨 3-6mg/kg
~4.3mg
私たちの感想
カレブはカフェイン過敏症のため、2023年のシーズン終盤からレースの栄養戦略にカフェインを加え始めました。試行錯誤を繰り返しながら、彼はカフェインに対する耐性を高め、今ではレース中ずっとカフェインを摂取して大幅なエルゴジェニック効果※を高めることができています。CCCも例外ではなく、ネガティブな副作用を引き起こすことなく最大限の効果を得られる最適な摂取量を見つけました。
※エルゴジェニック効果とは、サプリメントや特定の食品、マッサージ、メンタルトレーニングなどによって通常時の状態を超えるパフォーマンスを引き出す効果のことです。食品業界においてはそのような効果または効果を持つサプリメントを「エルゴジェニックエイド」とも呼びます。
カレブの数値達成方法
カレブがその日に食べたり飲んだりしたもののすべてです…
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レース前(30分未満)
- PF30カフェインジェル × 1個
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レース中
- PH1000(ドリンクミックス)× 4L
- PH1000(タブレット)× 1L
- PH電解質カプセル × 1個
- PF30カフェインジェル × 1.75個
- PF300フロージェル × 1.3個
- PF90ジェル × 6個
- 普通の水 × 2.75L
選んだ商品
PRECISIONの総合評価
満足度評価:4/10
▼カレブ
「今日のレースの大半は満足していませんが、振り返ってみると、終盤に盛り返して順位を少し上げることができて本当に良かったと思います。体力的な限界ではなかったと思いますが、ウエスタン・ステイツの後にトレーニングに戻るのはかなり大変でしたし、精神的に完全に回復するには少し早すぎたのかもしれません。」
▼スタッフ
「カレブはレース序盤、体調が万全ではなかったにもかかわらず我慢強く、最後まで気を取り直して全力で走れるよう、エネルギー補給と水分補給を続けました。彼の忍耐が功を奏し、ラスト25kmでライバル9人を抜き去り、このレースで自己最高の成績を収めました。今後、カレブは脱水症状がひどくならないように序盤の水分摂取量を増やし、暑くなる前にアイスバンダナを巻いたり水をかけるなど、さらに冷却対策を講じてレースに臨むべきです。」
完全な統計
全体
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炭水化物量 1,163g
1時間あたり103g -
総水分量 5,003mL
1時間あたり444mL -
総ナトリウム量 5,250mg
1時間あたり466mg -
1,049mg
1Lあたりのナトリウム -
カフェイン総量275mg
1kgあたり4.3mg
データの信頼性
精度のレベルとデータの信頼性に基づいて、各ケーススタディを 1 ~ 5 で評価します。
収集されたデータと報告された数値には十分なレベルの正確さがあります。アスリートは、ほとんどの詳細情報(ブランド、フレーバー、数量の妥当な推定値)を含め、食べたり飲んだりしたものを記憶しています。ただし、データ内で行われた推定は、報告されたデータの全体的な信頼度に影響します。
※本記事は英語の記事を翻訳したものです。原文を読む
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