タラ・グロスベナー選手/Madeira Island Ultra Trail 115km
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~47g
1時間あたりの炭水化物
推奨 75g/h以上 -
~265mL
1時間あたりの水分量
推奨 250-750mL/h -
~1,110mg
1Lあたりのナトリウム
推奨 500-900mg/L -
~7.1mg
総カフェイン
推奨 3-6mg/kg
タラの補給戦略
エネルギー補給
炭水化物はレース中に消費する主なエネルギーです。適切なエネルギー補給を怠ると、長時間のレースでパフォーマンスが低下する主な原因となります。
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カーボ・ローディング
T – 1~4時間: 炭水化物を多く含む食事(低脂肪、低繊維)
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事前のエネルギー補給
T – 15分: 最後の炭水化物摂取
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1時間あたりの炭水化物
推奨 75g/h以上
~47g
エネルギー評価:5/10
「胃の痛みで食べるのが本当に大変で、レース中はほとんど食欲が湧かず、その結果本当に疲れてしまいました。甘いものだけでなく、塩味のあるものの選択肢もあった方が良かったかもしれません。」
私たちの感想
スポーツサイエンスチームとの数多くの議論を経て、タラはMIUT 115kmに向けて綿密なエネルギー補給計画を立てました。レースは夜間にスタートしましたが、これはほとんどの人が食事を摂らない時間帯であり、身体が何かを摂取することに慣れていない時間帯です。残念ながら、これが彼女が最初から起きた胃腸系の問題の一因となった可能性が高いです。タラは83kmでDNFを余儀なくされましたが、エネルギーを補給せずに約4時間も走り続けており、当然のことながらエネルギーレベルの低下を感じていました。これは彼女の疲労レベルを高めるどころか、寒さと疲労感を引き起こし、最終的にDNFにつながった可能性があります。タラは、身体が食べ物を摂取することに慣れていない時間帯に腸を鍛え、このような問題を回避してレース中に安定したエネルギーを補給できるようにし、夜間のランニングでエネルギー補給戦略を改善することで恩恵を受けるでしょう。
水分補給
適切な量の水分とナトリウムを補給することは、血液量を維持し、レース当日のパフォーマンスに必要な心肺機能をサポートするために不可欠です。
1 時間あたりに消費されるナトリウムと水分の絶対量も重要ですが、これらを相互に関連させて考慮することが重要です。これは「相対ナトリウム濃度」として知られており、ミリグラム/リットル (mg/L) で表されます。 1時間あたりに摂取するナトリウムの絶対量よりも、水分1リットルあたりに摂取するナトリウムの量の方が重要です。

タラは水分補給計画を立てるために発汗テスト(スウェットテスト)を受けました
汗のナトリウム濃度 ( mg/L ) は個々の不変的な体質として決定され、比較的安定しています。自分の汗の塩分濃度を知ることで、汗で失われるナトリウムの大部分を補うことができます。失われるナトリウムの量は 200~2,000mg/L です。
タラの水分喪失量は少ない方ですが、最高のパフォーマンスを発揮したいのであれば、水分補給戦略を正しく行うことが依然として重要です。
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事前の電解質補給をしなかった
レース前に強力な電解質飲料を飲んでいれば、最適な水分補給の状態でスタートできたかもしれません。
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1時間あたりの水分量
推奨 250-750mL/h
~265mL
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1Lあたりのナトリウム
推奨 500-900mg/L
~1,110mg
水分補給評価:2/10
「レース中ずっと水分補給を続けなければならないことはわかっていたけど、どうしてもできませんでした。絶対に、絶対に、十分な水分を摂取できなかった。」
私たちの感想
タラは当初計画していた1時間あたりの水分摂取量の約半分しか摂取できませんでした。以前のレースでは彼女は水分補給を適切に管理し、走りながら定期的に水分を摂取することができました。しかし、消化器系の不快感を抱えていたため、水分を摂取すれば症状が悪化するばかりでした。タラはエイドステーションでお茶やコーラを少しずつ飲むことでこの症状をうまくコントロールしようとしましたが、気温が上昇するにつれ、深刻な脱水症状を防ぐのに十分な水分を摂取することができませんでした。
カフェイン
カフェインは、パフォーマンスの3つの要素(炭水化物、ナトリウム、水分)に加えて、精神的および肉体的な疲労を防ぐのに役立つため、ほとんどの持久系アスリートのパフォーマンスを向上させることが証明されている数少ない成分のひとつです。
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事前のカフェイン摂取をしなかった
レース開始の数時間前にカフェインを摂取すると、エネルギーレベルが上昇したと感じられるかもしれません。
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カフェイン(1kgあたり)
推奨 3-6mg/kg
~7.1mg
私たちの感想
タラは普段からカフェインを多く摂取する方ではなく、エルゴジェニック効果※はレースやハードなトレーニングセッションのために温存しておくようにしています。彼女は戦略的に、疲労感がありエネルギー補給が必要になる午前5時からPF30カフェインジェルを摂取し始めました。レース中のエネルギー補給に苦労したため、ほとんどのエイドステーションではコーラを飲むことにしました。これにより炭水化物の摂取量が増えましたが、結果としてカフェイン摂取量も当初の計画よりわずかに多くなりました。幸いなことに、タラはこのカフェイン摂取による副作用はなく、レースの長時間化を考慮してエネルギーレベルをうまく管理することができました。
※エルゴジェニック効果とは、サプリメントや特定の食品、マッサージ、メンタルトレーニングなどによって通常時の状態を超えるパフォーマンスを引き出す効果のことです。食品業界においてはそのような効果または効果を持つサプリメントを「エルゴジェニックエイド」とも呼びます。
タラの数値達成方法
タラがその日に食べたり飲んだりしたもののすべてです…
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レース前(30分以上)
- 塩、ブルベリー、ナッツ、ハチミツ入りオートミール粥 x 1杯
- カフェインレスコーヒー x 1杯
- レッドベルベットケーキ x 一切れ
- ライス、チキン、ペスト、サラダ x 1
- ライス、ツナ、ペスト、サラダ x 1
- ハチミツとバターを添えたベーグル x 1個
- バナナ x 1本
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レース前(30分未満)
- PF30チュー x 1個
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レース中
- PH1000(タブレット)x 3.5L
- PF90ジェル x 2.5個
- PF30カフェインジェル x 3個
- エナジージェル(炭水化物25g)x 6個
- コーラ x 600mL
- 紅茶 x 300mL
- チェダーチーズ x 2個
- ヌードルポット x 0.2
- ジェリーベイビー x 19個
- バッテンバーグのスライス x 4枚
- 塩味のクラッカー x 8枚
- 砂糖 x 4g
選んだ商品
PRECISIONの総合評価
満足度評価:3/10
▼タラ
「足の痛みと胃の不調がなければ、もっと長く走り続けられたかもしれません。でも、本当に辛くて、精神的に限界を感じていました。でも、このレースから学ぶことがたくさんあったので、経験できて本当に良かったと思います。」
▼スタッフ
「タラは胃腸の不調と怪我の痛みを精一杯耐えながら、シーズン中に他のレースも控えているため、このレースがこれ以上生産的なレースにならないと判断し、DNFという賢明な決断を下しました。エネルギーと水分補給戦略を少し調整することで、今後のレースではより強い気持ちで臨んでくれることを願っています。」
完全な統計
全体
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炭水化物量 790g
1時間あたり47g -
総水分量 4,450mL
1時間あたり265mL -
総ナトリウム量 4,939mg
1時間あたり295mg -
1,110mg
1Lあたりのナトリウム -
カフェイン総量418mg
1kgあたり7.1mg
データの信頼性
精度のレベルとデータの信頼性に基づいて、各ケーススタディを 1 ~ 5 で評価します。
報告されたデータの正確さには十分な信頼性があります。アスリートは、ある程度の誤差がある可能性のある推定値をいくつか含んでいるにもかかわらず、数値が摂取量をほぼ反映していると感じています。摂取量の大部分は、とても詳細に記録されています(ほとんどの量は、ボトル、ブランド、数量、フレーバーの使用により判明しています)。数値は非常に妥当であり、以前のデータ記録と一致しています(アスリートが以前にデータを収集している場合)。
※本記事は英語の記事を翻訳したものです。原文を読む
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