エリック・リプーマ選手/ケベック・メガトレイル 50km
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~93g
1時間あたりの炭水化物
推奨 90g/h以上 -
~464mL
1時間あたりの水分量
推奨 250-750mL/h -
~667mg
1Lあたりのナトリウム
推奨 800-1,200mg/L -
~1.4mg
総カフェイン
推奨 3-6mg/kg

エリックの補給戦略
エネルギー補給
炭水化物はレース中に消費する主なエネルギーです。適切なエネルギー補給を怠ると、長時間のレースでパフォーマンスが低下する主な原因となります。
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カーボ・ローディング
T – 1~4時間: 炭水化物を多く含む食事(低脂肪、低繊維)
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事前のエネルギー補給
T – 15分: 最後の炭水化物摂取
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1時間あたりの炭水化物
推奨 90g/h以上
~93g
エネルギー評価:8/10
「レースの大半は調子が良かったです。大きな上り坂で少しペースが落ちたけど、その後は調子を取り戻せました。」
私たちの感想
徹底的な腸トレーニングの甲斐あって、エリックは今回もPF炭水化物のみのドリンクミックス2本、PF90ジェル2本、PF30カフェインジェル1本という形で1時間あたり90g以上の炭水化物を摂取しました。最近の100kmレースでこの摂取量を達成していたエリックが、標高差2300m、52km(約32マイル)の過酷なレースを消化器系の不快感なく完走できたのも当然と言えるでしょう。
水分補給
適切な量の水分とナトリウムを補給することは、血液量を維持し、レース当日のパフォーマンスに必要な心肺機能をサポートするために不可欠です。
1時間あたりに消費されるナトリウムと水分の絶対量も重要ですが、これらを相互に関連させて考慮することが重要です。これは「相対ナトリウム濃度」として知られており、ミリグラム/リットル (mg/L) で表されます。 1時間あたりに摂取するナトリウムの絶対量よりも、水分1リットルあたりに摂取するナトリウムの量の方が重要です。

エリックは水分補給計画を立てるために発汗テスト(スウェットテスト)を受けました
汗のナトリウム濃度 ( mg/L ) は個々の不変的な体質として決定され、比較的安定しています。自分の汗の塩分濃度を知ることで、汗で失われるナトリウムの大部分を補うことができます。失われるナトリウムの量は200~2,000mg/Lです。
エリックの水分喪失は中程度ですが、最高のパフォーマンスを発揮したいのであれば、水分補給戦略を正しく行うことは依然として重要です。
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事前の電解質補給をしなかった
レース前に強力な電解質飲料を飲んでいれば、最適な水分補給の状態でスタートできたかもしれません。
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1時間あたりの水分量
推奨 250-750mL/h
~464mL
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1Lあたりのナトリウム
推奨 800-1,200mg/L
~667mg
水分補給評価:7/10
「1時間あたり約0.5Lずつ水を飲みました。最後の1時間は、2位の選手に追いつかれたくなかったので、4分の1Lくらいしか飲まなかったんです!湿度が高く、一日中雨が降っていました。それほど暑くはなかったのですが、もっと水分を摂っても良かったと思います。」
私たちの感想
エリックは、水分補給戦略とエネルギー補給を「切り離した」ため、より穏やかな環境条件に合わせて炭水化物の摂取量に影響を与えることなく水分摂取量を減らすことができました。1時間あたり平均500ml弱という彼の水分摂取量は、通常より少ない発汗による喪失を補うのに十分だったと思われます。残念ながら、エリックのナトリウム摂取量は最適ではありませんでした。彼は8個の電解質カプセルしか持参しておらず、そのうち2個を雨の中で落としてしまいました。レースの最後の10km(6.2マイル)で、エリックはおそらく喪失よりも少ないナトリウムの摂取が原因と思われる軽い痙攣を起こし始めました。次回、このような痙攣を避けるには、エリックは喪失にもっと近い相対ナトリウム濃度(1000mg/L)を摂取するために、500mlの水につき電解質カプセルを2個摂取するとともに、PH1000の代わりにPH1500を使用して、より強い濃度で事前補給する必要があります。
カフェイン
カフェインは、パフォーマンスの3つの要素(炭水化物、ナトリウム、水分)に加えて、精神的および肉体的な疲労を防ぐのに役立つため、ほとんどの持久系アスリートのパフォーマンスを向上させることが証明されている数少ない成分のひとつです。
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事前のカフェイン摂取をしなかった
レース開始の数時間前にカフェインを摂取すると、エネルギーレベルが上昇したと感じられるかもしれません。
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カフェイン(1kgあたり)
推奨 3-6mg/kg
~1.4mg
私たちの感想
エリックはレース中にPF30カフェインジェルを1つしか摂取しなかったため、持久力向上に必要なカフェイン摂取量には達しませんでした。彼の個人的な耐性にもよりますが、少量でも体感的なエネルギーレベルの向上には役立ったかもしれませんが、エルゴジェニック効果※を最大限に高めるには、ラン前とラン中のカフェイン摂取量を増やすことを検討すべきです。大きな上り坂でエネルギーが枯渇したことに気づいたことを考えると、難しい上り坂の前には戦略的にカフェインを摂取することが有効かもしれません。
※エルゴジェニック効果とは、サプリメントや特定の食品、マッサージ、メンタルトレーニングなどによって通常時の状態を超えるパフォーマンスを引き出す効果のことです。食品業界においてはそのような効果または効果を持つサプリメントを「エルゴジェニックエイド」とも呼びます。
エリックの数値達成方法
エリックがその日に食べたり飲んだりしたもののすべてです…
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レース前(30分以上)
- PH1000(タブレット)希釈 × 1L
- PF90ジェル × 0.33
- ポップタルト(炭水化物70g)× 2個
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レース前(30分未満)
- PF90ジェル × 0.66
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レース中
- PH電解質カプセル × 6個
- PF炭水化物のみのドリンクミックス(500mLあたり90g)× 1L
- PF30カフェインジェル × 1個
- PF90ジェル × 2個
- 普通の水 × 1.25L
選んだ商品
PRECISIONの総合評価
満足度評価:9/10
▼エリック
「これまで走った中で最もチャレンジングで変化に富んだ50kmコースのひとつで、優勝とコースレコード更新という両方の目標を達成しました。でも、20秒以上の差をつけて勝ちたかったです!ラスト10kmくらいは、2位のランナーがどれくらい迫っているかわからなかったので、自分の限界に挑戦していなかったのは確かです。体力は十分に残っていたので、それを活かすことができたのに。」
▼スタッフ
「エリックはカナダで素晴らしいパフォーマンスを見せ、コースレコードを塗り替えました。この記録達成のために、彼はシンプルながらも効果的なエネルギーと水分補給戦略を実行し、称賛に値する摂取量を達成しました。次回のレースで戦略をさらに改良する際には、エリックは汗で失われたナトリウム濃度に近いナトリウムを摂取し、科学的なガイドラインを満たすためにカフェインの摂取量を増やす必要があります。」
完全な統計
全体
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炭水化物量 449g
1時間あたり93g -
総水分量 2,250mL
1時間あたり464mL -
総ナトリウム量 1,500mg
1時間あたり309mg -
667mg
1Lあたりのナトリウム -
カフェイン総量100mg
1kgあたり1.4mg
データの信頼性
精度のレベルとデータの信頼性に基づいて、各ケーススタディを 1 ~ 5 で評価します。
収集されたデータと報告された数値には十分なレベルの正確さがあります。アスリートは、ほとんどの詳細情報(ブランド、フレーバー、数量の妥当な推定値)を含め、食べたり飲んだりしたものを記憶しています。ただし、データ内で行われた推定は、報告されたデータの全体的な信頼度に影響します。
※本記事は英語の記事を翻訳したものです。原文を読む
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