マティアス・ピーターソン選手/IRONMAN® ビトリア=ガステイス
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~83g
1時間あたりの炭水化物
推奨 90g/h以上 -
~860mL
1時間あたりの水分量
推奨 500-1,000mL/h -
~485mg
1Lあたりのナトリウム
推奨 800-1,200mg/L -
~2.8mg
総カフェイン
推奨 3-6mg/kg
マティアスの補給戦略
エネルギー補給
炭水化物はレース中に消費する主なエネルギーです。適切なエネルギー補給を怠ると、長時間のレースでパフォーマンスが低下する主な原因となります。
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カーボ・ローディング
T – 1~4時間: 炭水化物を多く含む食事(低脂肪、低繊維)
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事前のエネルギー補給
T – 15分: 最後の炭水化物摂取
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1時間あたりの炭水化物
推奨 90g/h以上
~83g
エネルギー評価:7/10
「バイクでは全力で走るつもりでしたが、100kmあたりでエネルギーレベルが落ちてしまいました。でも、炭水化物を少し摂ったらすぐに回復しました。ランでは、身体がギアを上げようとしない感じで、ペースを上げることができませんでした。これはおそらく、エネルギー不足ではなくバイクでのオーバースピードが原因で、思ったよりも遅いマラソンになってしまったのだと思います。」
私たちの感想
マティアスは、バイクでできる限りハードなレースをし、ランでどうなるかを見るという明確な目標を掲げてこのレースに臨みました。そうすることで通常よりも早くグリコーゲンを消費し、疲労が蓄積するまでの時間を短縮できたと考えられます。炭水化物の摂取量は一般的な推奨量と一致していましたが、特に自分を極限まで追い込む場合は、目標の1時間あたり約90gに達するために少し増やしたほうが良いかもしれません。さらに、PRECISION Fuel & Hydration(プレシジョン)スポーツサイエンスチームとの協議後、マティアスは、エネルギー補給戦略と水分補給を「切り離す」ことを目指し、一方が他方に影響を与えないように調整しやすくしました。次のレースでは、ソフトフラスクを2つ持参して走る予定です。1つにはPF300フロージェルを入れ、もう1つは液体と電解質専用にします。
水分補給
適切な量の水分とナトリウムを補給することは、血液量を維持し、レース当日のパフォーマンスに必要な心肺機能をサポートするために不可欠です。
1時間あたりに消費されるナトリウムと水分の絶対量も重要ですが、これらを相互に関連させて考慮することが重要です。これは「相対ナトリウム濃度」として知られており、ミリグラム/リットル (mg/L) で表されます。 1時間あたりに摂取するナトリウムの絶対量よりも、水分1リットルあたりに摂取するナトリウムの量の方が重要です。
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事前の電解質補給をしなかった
レース前に強力な電解質飲料を飲んでいれば、最適な水分補給の状態でスタートできたかもしれません。
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1時間あたりの水分量
推奨 500-1,000mL/h
~860mL
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1Lあたりのナトリウム
推奨 800-1,200mg/L
~485mg
水分補給評価:8/10
「とても暑い日でしたが、熱を発するほど速く走っていなかったので、走っている間はそれほど暑さを感じませんでした。最後の2周はエイドステーションの間隔が長かったように感じたし、時々喉が渇くのを感じました。レースを終えた後は、さらに喉が渇きました。」
私たちの感想
マティアスのレース戦略とそれに続く高強度の運動を考慮すると、彼の身体はバイクの間に普段よりもはるかに多くの熱を生成し、その結果、より多くの発汗をしていた可能性が高いです。さらに、彼がいくつかのウォーターボトルに混ぜた食塩が、喉の渇きを著しく増大させた可能性があり、この渇きを癒すために予定よりも多くの水を摂取したことからも明らかです。結果として、彼が摂取した水分の相対ナトリウム濃度は彼にとって理想的な濃度よりも薄くなってしまいました。今後これを避けるには、このレースのコース上で入手できたPH1000のような、汗で失われるナトリウム量に近づけるために、普通の水に混ぜた電解質のボトルを選ぶように努めるべきです。
カフェイン
カフェインは、パフォーマンスの3つの要素(炭水化物、ナトリウム、水分)に加えて、精神的および肉体的な疲労を防ぐのに役立つため、ほとんどの持久系アスリートのパフォーマンスを向上させることが証明されている数少ない成分のひとつです。
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カフェイン入り
T – 0-4時間: 最後にカフェインを摂取
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カフェイン(1kgあたり)
推奨 3-6mg/kg
~2.8mg
私たちの感想
マティアスはスタートラインに立つ前に、コーヒーの代わりにカフェイン入りのエナジードリンクを摂取し、血液中に十分な量の刺激物を循環させました。レース中はランの時にのみカフェインを摂取し、この距離と強度のレースにおける科学的推奨量に近づけるように摂取量を増やす余裕を残しました。バイク区間中にPF30カフェインジェルを数個摂取することは、もちろん事前のトレーニングで実践した上で、まずは良いスタートとなるでしょう。これにより、レース全体を通してカフェインのエルゴジェニック効果※を最大限に引き出し、よりハイギアな状態へと導くことができるでしょう。
※エルゴジェニック効果とは、サプリメントや特定の食品、マッサージ、メンタルトレーニングなどによって通常時の状態を超えるパフォーマンスを引き出す効果のことです。食品業界においてはそのような効果または効果を持つサプリメントを「エルゴジェニックエイド」とも呼びます。
マティアスの数値達成方法
マティアスがその日に食べたり飲んだりしたもののすべてです…
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レース前(30分以上)
- PF炭水化物&電解質ドリンクミックス × 250mL
- いちごジャムを塗ったトースト × 4枚
- コーヒー × 1杯
- エナジードリンク × 500mL
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レース前(30分未満)
- PF炭水化物&電解質ドリンクミックス(高濃度)× 250mL
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バイク
- PH1000(タブレット)× 500mL
- PF300フロージェル × 0.9
- PF炭水化物&電解質ドリンクミックス(高濃度)× 1L
- PF90ジェル × 1個
- 普通の水 × 2.55L
- 塩 × 2つまみ
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ラン
- PH1000(タブレット)× 150mL
- PF30カフェインジェル × 2個
- PF90ジェル × 1個
- 普通の水 × 2.1L
- コーラ × 150mL
選んだ商品
PRECISIONの総合評価
満足度評価:7/10
▼マティアス
「難しいですね。ゴールラインを越えた時はすごくがっかりしましたが、もう少し分析してみると満足しています。いくつかテストしたかったのですが、うまくやり遂げることができ、本当に堅実な走りができました。でも、もしバイクのスピードをもう少し緩めていたら、おそらくフルマラソンを2時間40分台前半のタイムで走り、表彰台に上っていただろうと思うと今でも胸が痛みます。」
▼スタッフ
「マティアスはバイクで全力疾走するという目標を達成し、IRONMAN®史上最速のバイクタイムを記録したレースで自らの実力を証明しました。エネルギーと水分補給戦略を切り離し、それぞれの要素をよりコントロールできるよう微調整し、カフェインと相対ナトリウム摂取量をわずかに増やすことで、高強度のトレーニングをサポートし、バイク以外でも2時間40分を切るマラソンを目指し続けるための準備が整うはずです。」
完全な統計
全体
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炭水化物量 649g
1時間あたり83g -
総水分量 6,700mL
1時間あたり860mL -
総ナトリウム量 3,250mg
1時間あたり417mg -
485mg
1Lあたりのナトリウム -
カフェイン総量215mg
1kgあたり2.8mg
バイクとラン
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炭水化物量 619g
1時間あたり89g -
総水分量 6,450mL
1時間あたり929mL -
総ナトリウム量 2,750mg
1時間あたり396mg -
426mg
1Lあたりのナトリウム -
カフェイン総量215mg
1kgあたり2.75mg
バイク
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炭水化物量 452g
1時間あたり110g -
総水分量 4,050mL
1時間あたり986mL -
総ナトリウム量 2,600mg
1時間あたり633mg -
642mg
1Lあたりのナトリウム
ラン
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炭水化物量 167g
1時間あたり59g -
総水分量 2,400mL
1時間あたり848mL -
総ナトリウム量 150mg
1時間あたり53mg -
63mg
1Lあたりのナトリウム -
カフェイン総量215mg
1kgあたり2.75mg
データの信頼性
精度のレベルとデータの信頼性に基づいて、各ケーススタディを 1 ~ 5 で評価します。
収集されたデータと報告された数値には十分なレベルの正確さがあります。アスリートは、ほとんどの詳細情報(ブランド、フレーバー、数量の妥当な推定値)を含め、食べたり飲んだりしたものを記憶しています。ただし、データ内で行われた推定は、報告されたデータの全体的な信頼度に影響します。
※本記事は英語の記事を翻訳したものです。原文を読む
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