サム・アップルトン選手/IRONMAN® Canada
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~88g
1時間あたりの炭水化物
推奨 90g/h以上 -
~665mL
1時間あたりの水分量
推奨 500-1,000mL/h -
~657mg
1Lあたりのナトリウム
推奨 500-900mg/L -
~5.2mg
総カフェイン
推奨 3-6mg/kg

サムの補給戦略
エネルギー補給
炭水化物はレース中に消費する主なエネルギーです。適切なエネルギー補給を怠ると、長時間のレースでパフォーマンスが低下する主な原因となります。
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カーボ・ローディング
T – 1~4時間: 炭水化物を多く含む食事(低脂肪、低繊維)
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事前のエネルギー補給
T – 15分: 最後の炭水化物摂取
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1時間あたりの炭水化物
推奨 90g/h以上
~88g
エネルギー評価:7/10
「全体的にエネルギーレベルは良好で、低下する瞬間はありませんでした。ただ、バイクの終盤では、最初の3時間と同じレベルのエネルギー補給を維持できなかったように感じました。」
私たちの感想
スイムが延期され、時間も短縮されたという知らせを受け、サムはレース前に消化に時間がかかるため、いつもの軽食であるマフィンよりも少し多めの朝食をとりました。結局、スイムはレース開始予定時刻の30分前に中止となりました。バイクに乗り込む直前に、サムはPF30チューを1パック摂取してレース開始時に使えるエネルギーを少し補充しました。バイクとランの両方を平均して、サムは1時間あたり推奨される90gの炭水化物を摂取し、エネルギーレベルを効果的に維持して2位のパフォーマンスを支えました。ただし、この全体的な炭水化物摂取量は、スイムが中止になったため、彼の標準摂取量よりも多くなっています。時間ごとの摂取量を詳しく見てみると、バイクでは1時間あたり約113g、ランでは1時間あたり約38gを摂取しており、これはIRONMAN® Australiaでの彼の数値とほぼ同じでした。また、2つの種目で1時間あたりの摂取量が66%減少しているのに対し、ケーススタディのデータベースでは平均25%減少しています。彼のランでの摂取量はこれまで見た中で最も少なく、バイクの終盤に向けて高いエネルギー補給率を維持できなかったことを考慮すると、バイクでの摂取量を少し減らし、ランでの摂取量を増やしてエネルギー補給に充てることで、エネルギーの低下を抑えることができるでしょう。
水分補給
適切な量の水分とナトリウムを補給することは、血液量を維持し、レース当日のパフォーマンスに必要な心肺機能をサポートするために不可欠です。
1時間あたりに消費されるナトリウムと水分の絶対量も重要ですが、これらを相互に関連させて考慮することが重要です。これは「相対ナトリウム濃度」として知られており、ミリグラム/リットル (mg/L) で表されます。 1時間あたりに摂取するナトリウムの絶対量よりも、水分1リットルあたりに摂取するナトリウムの量の方が重要です。

サムは水分補給計画を立てるために発汗テスト(スウェットテスト)を受けました
汗のナトリウム濃度 ( mg/L ) は個々の不変的な体質として決定され、比較的安定しています。自分の汗の塩分濃度を知ることで、汗で失われるナトリウムの大部分を補うことができます。失われるナトリウムの量は200~2,000mg/Lです。
サムの水分喪失量は少ない方ですが、暑くて湿度が高いときには適切な水分補給戦略をとることが依然として重要です。このような状況では発汗量が多くなり、レース期間中に大幅な水分喪失につながる可能性があるからです。
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事前の電解質補給をしなかった
レース前に強力な電解質飲料を飲んでいれば、最適な水分補給の状態でスタートできたかもしれません。
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1時間あたりの水分量
推奨 500-1,000mL/h
~665mL
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1Lあたりのナトリウム
推奨 500-900mg/L
~657mg
水分補給評価:7/10
「水分補給はエネルギー補給と同様にしっかりとできていましたが、以前のレースではバイクでの水分補給とエネルギー補給の両方でより良い結果を出すことができました。」
私たちの感想
サムはカナダでは、過去のフルディスタンスレースと比べて全体的に、特にバイクレースで若干水分摂取量が少なかったです。母国オーストラリアよりも気温が低く、スイムも中止となったため、バイクレース開始時には水分が十分に補給されており、水分不足に陥ることはありませんでした。結果として、水分摂取量を減らしても、失われた水分の大部分を補うことができました。彼はPH1000(タブレット)、PF炭水化物&電解質ドリンクミックス、普通の水、コーラを組み合わせて摂取し、レース全体を通して自身のナトリウムの必要量にぴったり合う相対ナトリウム濃度を調整しました。
カフェイン
カフェインは、パフォーマンスの3つの要素(炭水化物、ナトリウム、水分)に加えて、精神的および肉体的な疲労を防ぐのに役立つため、ほとんどの持久系アスリートのパフォーマンスを向上させることが証明されている数少ない成分のひとつです。
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カフェイン入り
T – 0-4時間: 最後にカフェインを摂取
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カフェイン(1kgあたり)
推奨 3-6mg/kg
~5.2mg
私たちの感想
サムは、バイクにPF30カフェインジェルを2個、ランで1個、そしてエイドステーションでコーラを少し飲んだことで、カフェインのエルゴジェニック効果※の恩恵を受けるための推奨摂取量範囲内に収まりました。過去のケーススタディで見られるように、これは彼の普段の戦略と一致しており、フルディスタンスレースでは平均約5mg/kgを摂取していますが、ミドルディスタンスレースでは推奨摂取量の下限に近い約3mg/kgを摂取しています。
※エルゴジェニック効果とは、サプリメントや特定の食品、マッサージ、メンタルトレーニングなどによって通常時の状態を超えるパフォーマンスを引き出す効果のことです。食品業界においてはそのような効果または効果を持つサプリメントを「エルゴジェニックエイド」とも呼びます。
サムの数値達成方法
サムがその日に食べたり飲んだりしたもののすべてです…
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レース前(30分以上)
- サワードウトーストのトースト(バターとゆで卵付き)× 1枚
- バナナマフィン × 1個
- ブラックコーヒー × 1杯
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レース前(30分未満)
- PF30チュー × 1個
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バイク
- PH1000(タブレット)× 600mL
- PF炭水化物&電解質ドリンクミックス × 1.6L
- PF30ジェル × 11個
- PF30カフェインジェル × 2個
- 普通の水 × 1L
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ラン
- PF炭水化物&電解質ドリンクミックス × 500mL
- PF30カフェインジェル × 1個
- 普通の水 × 600mL
- コーラ × 420mL
選んだ商品
PRECISIONの総合評価
満足度評価:8/10
▼サム
「満足!」
▼スタッフ
「サムはカナダで見事に表彰台を獲得し、コナで開催されるIRONMAN®世界選手権前の最後のブロックに向けて順調なスタートを切りました。綿密に練られたエネルギーと水分補給のプランでスタートしたサムは、スイム中止の影響を考慮し、最後の最後でわずかな調整を行うだけで、レースコンディションと個々の発汗量に合わせた水分補給を完璧にこなしました。コナに向けて、サムは腸トレーニングを継続し、バイクからランまでより一貫した炭水化物摂取を実践することで、マラソンを通してレースの強度を維持する予定です。」
完全な統計
全体
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炭水化物量 625g
1時間あたり88g -
総水分量 4,720mL
1時間あたり665mL -
総ナトリウム量 3,100mg
1時間あたり437mg -
657mg
1Lあたりのナトリウム -
カフェイン総量341mg
1kgあたり5.2mg
バイクとラン
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炭水化物量 595g
1時間あたり84g -
総水分量 4,720mL
1時間あたり668mL -
総ナトリウム量 3,100mg
1時間あたり439mg -
657mg
1Lあたりのナトリウム -
カフェイン総量341mg
1kgあたり5.16mg
バイク
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炭水化物量 490g
1時間あたり113g -
総水分量 3,200mL
1時間あたり740mL -
総ナトリウム量 2,600mg
1時間あたり601mg -
813mg
1Lあたりのナトリウム -
カフェイン総量200mg
1kgあたり3.03mg
ラン
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炭水化物量 105g
1時間あたり38g -
総水分量 1,520mL
1時間あたり554mL -
総ナトリウム量 500mg
1時間あたり182mg -
329mg
1Lあたりのナトリウム -
カフェイン総量141mg
1kgあたり2.13mg
データの信頼性
精度のレベルとデータの信頼性に基づいて、各ケーススタディを 1 ~ 5 で評価します。
収集されたデータと報告された数値には十分なレベルの正確さがあります。アスリートは、ほとんどの詳細情報(ブランド、フレーバー、数量の妥当な推定値)を含め、食べたり飲んだりしたものを記憶しています。ただし、データ内で行われた推定は、報告されたデータの全体的な信頼度に影響します。
※本記事は英語の記事を翻訳したものです。原文を読む
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