フロリアン・フェルメルシュ選手/UCIグラベル世界選手権
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~132g
1時間あたりの炭水化物
推奨 90g/h以上 -
~1,020mL
1時間あたりの水分量
推奨 750-1,250mL/h -
~556mg
1Lあたりのナトリウム
推奨 300-700mg/L -
~2.4mg
総カフェイン(1kgあたり)
推奨 3-6mg/kg
フロリアンの補給戦略
エネルギー補給
炭水化物はレース中に消費する主なエネルギーです。適切なエネルギー補給を怠ると、長時間のレースでパフォーマンスが低下する主な原因となります。
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カーボ・ローディング
T – 1~4時間: 炭水化物を多く含む食事(低脂肪、低繊維)
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事前のエネルギー補給
T – 15分: 最後の炭水化物摂取
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1時間あたりの炭水化物
推奨 90g/h以上
~132g
エネルギー評価:9/10
「エネルギーは十分でした。自分の計画をしっかりと実行できたし、エネルギーが不足していると感じることはありませんでした。」
私たちの感想
フロリアンはエネルギー補給計画を完璧に実行しましたが、先頭集団が予想以上に速かったため、昨年の世界選手権で達成した約118g/hや、目標の120g/hよりも多い炭水化物を摂取する結果となりました。フロリアンのようなエリートレベルのライダーが、推奨される 1 時間あたり 90g の炭水化物摂取量、さらには120g/h を超える量を摂取するケースが増えていますが、これには膨大な量の腸トレが必要です。フロリアンとチームメイトは毎年これを実践しており、レース前には今シーズンだけでPF炭水化物のみのドリンクミックスを500本以上飲んだと推測しています!
水分補給
適切な量の水分とナトリウムを補給することは、血液量を維持し、レース当日のパフォーマンスに必要な心肺機能をサポートするために不可欠です。
1 時間あたりに消費されるナトリウムと水分の絶対量も重要ですが、これらを相互に関連させて考慮することが重要です。これは「相対ナトリウム濃度」として知られており、ミリグラム/リットル (mg/L) で表されます。 1時間あたりに摂取するナトリウムの絶対量よりも、水分1リットルあたりに摂取するナトリウムの量の方が重要です。
フロリアンは水分補給計画を立てるために発汗テスト(スウェットテスト)を受けました
汗中のナトリウム濃度(mg/L)は個々の不変的な体質として決定され、比較的安定しています。自分の汗の塩分濃度を知ることで、汗で失われるナトリウムの大部分を補うことができます。失われるナトリウムの量は200~2,000mg/Lです。
フロリアンのナトリウム損失は少ないものの、最高のパフォーマンスを発揮したいのであれば、水分補給戦略を正しく行うことが重要であることに変わりはありません。
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あらかじめ組み込まれた電解質
T – 60分: ~500mLの強電解質飲料を飲む
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1時間あたりの水分量
推奨 750-1,250mL/h
~1,020mL
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1Lあたりのナトリウム
推奨 300-700mg/L
~556mg
水分補給評価:9/10
「終盤は少し脱水気味でしたが、ラスト30~60分はそれが普通だと思います。勝つことだけに集中していたので、食べたり飲んだりすることなんてあまり考えませんでした。」
私たちの感想
フロリアンはこの日、ボトルの受け渡しを2回逃しましたが、ハードで高速なレースでは、どんなに優秀な選手でも起こり得ることです。ありがたいことに、フロリアンはこの事態に備えてバックアップのオプションを用意しており、レース中に個別ボトル2本とミュゼット2本(補給食の入ったバッグ)、それぞれ2本ずつのボトルを受け取ることができ、事前に計画していた1時間あたり約1Lの水分摂取を達成することができました。これは、水分補給が論理的に難しいレースでの素晴らしい摂取量であり、コンディションは穏やかだったものの、相対的な運動強度は非常に高かったため、フロリアンはそれでもかなり汗をかいていたはずです。エネルギー摂取のための腸トレに加えて、フロリアンはこのプロトコルを用いて水分耐性を改善させました。彼の汗中のナトリウム濃度は中程度と低いため、失われたナトリウム濃度にぴったり一致するように、約50%のPF炭水化物と電解質のドリンクミックスと約50%のPF炭水化物のみのドリンクミックスで個別の補給戦略を構築しました。
カフェイン
カフェインは、パフォーマンスの3つの要素(炭水化物、ナトリウム、水分)に加えて、精神的および肉体的な疲労を防ぐのに役立つため、ほとんどの持久系アスリートのパフォーマンスを向上させることが証明されている数少ない物質のひとつです。
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カフェイン入り
T – 0-4時間: 最後にカフェインを摂取
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カフェイン(1kgあたり)
推奨 3-6mg/kg
~2.4mg
私たちの感想
ベルギーでのレース当日、フロリアンはPF30カフェインジェルを2個しか摂取しなかったため、一般的な推奨量をわずかに下回りました。レース前の最後の炭水化物摂取をカフェインジェルにするか、あるいはPF30カフェインジェルをもう1~2個、追加でPF30カフェインジェルに交換することで、カフェインによるエルゴジェニック効果※を最大限に高めることができます。フロリアンがここで摂取した1~3mg/kg という少量の摂取量と比較して、中程度の摂取量(4~6 mg/kg)でもパフォーマンスに大きな影響を与えることを示すいくつかの証拠があります。
※エルゴジェニック効果とは、サプリメントや特定の食品、マッサージ、メンタルトレーニングなどによって通常時の状態を超えるパフォーマンスを引き出す効果のことです。食品業界においてはそのような効果または効果を持つサプリメントを「エルゴジェニックエイド」とも呼びます。
フロリアンの数値達成方法
フロリアンがその日に食べたり飲んだりしたもののすべてです…
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レース前(30分以上)
- PH1500(タブレット)× 500mL
- ジャム入りパン x 100g
- ライスクリスピー x 120g
- コーヒー x 2杯
- 重曹 x 1回分(炭水化物40g、ナトリウム2000mg)
- 硝酸塩注射 x 1回
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レース前(30分未満)
- PF30チュー x 1個
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レース中
- PH炭水化物&電解質ドリンクミックス 600mL x 4(炭水化物40g)
- PF30ジェル x 7個
- PF30カフェインジェル x 2個
選んだ商品
PRECISIONの総合評価
満足度評価:9/10
▼フロリアン
「スタートから速かったけど、とにかく計画通りに走った!」
▼スタッフ
「フロリアンは、エネルギーと水分補給の戦略によって素晴らしいパフォーマンスを見せ、2023年のUCIグラベル世界選手権での表彰台の座を守りました。彼の計画は、レースの非常に高い要求に応えつつ、彼個人の要求も満たしていました。」
完全な統計
全体
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炭水化物量 620g
1時間あたり132g -
総水分量 4,800mL
1時間あたり1,020mL -
総ナトリウム量 2,667mg
1時間あたり567mg -
556mg
1Lあたりのナトリウム -
カフェイン総量200mg
1kgあたり2.4mg
データの信頼性
精度のレベルとデータの信頼性に基づいて、各ケーススタディを1~5で評価します。
報告されたデータの正確さには十分な信頼性があります。アスリートは、ある程度の誤差がある可能性のある推定値をいくつか含んでいるにもかかわらず、数値が摂取量をほぼ反映していると感じています。摂取量の大部分は、とても詳細に記録されています(ほとんどの量は、ボトル、ブランド、数量、フレーバーの使用により判明しています)。数値は非常に妥当であり、以前のデータ記録と一致しています(アスリートが以前にデータを収集している場合)。
※本記事は英語の記事を翻訳したものです。原文を読む
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